2016年3月27日日曜日

宮崎県は、特許出願している中小企業の割合が、九州で2番目に高い県になりました!

中小企業の知財出願状況(平成27年)特許庁資料より抜粋
宮崎県について、ちょっと驚きの結果が、最近、特許と意匠に関して見られました。

ブログの題目の内容では、わかりにくいと思いますので説明しますと・・

特許庁が毎年、47都道府県ごとに、中小企業数の特許出願数という統計を出します(中小企業の知財出願状況)。この結果は、各県の特許出願数ですから、その県に中小企業の数が多ければ、当然、特許出願数も多くなります。ですから、中小企業数が少ない宮崎県は、顕著な数が出ることは難しくなってしまいます。

そこで、特許を出願している中小企業数を、その県の中小企業数で割った割合の統計を、特許庁が出しています(上記リンクの27頁)。こちらで、なんと、宮崎県が熊本県、鹿児島県等(大分県をわずかに抜いた)をおさえて、九州で2番目の数字を達成しています。

上記を拡大しますね (赤2013年 ピンク2014年 紫が2,015年)
特許を出願している中小企業数を、その県の中小企業数で割った割合


これは、宮崎県が知財が浸透している割合が、他県に比べて高いことを示すといえるのではないでしょうか。残念ながら、全国平均から見ると、九州は、他の地域に比べて、全体的に特許を出願している企業数の割合が低いです。しかし、宮崎は、2013年から2015年にかけて、順調に出願数を伸ばしているといえるでしょう。

これは、ひとえに、宮崎県内で知財に従事している県の知財総合支援窓口(宮崎県発明協会)さんや、宮崎県の弁理士、弁護士が、日頃の地道な努力で、宮崎県内の知財リテラシを少しづつ向上させている結果ともいえるのではないでしょうか。

また、意匠出願は、もっと圧倒的でして、意匠出願している中小企業数を、その県の中小企業数で割った割案の統計も、九州で2番目となっています(51頁)。この数字の伸びは、他県と大きく異なるように思います。

意匠出願をしている中小企業数の割合い(赤2,013年 ピンク2014年 紫が2,015年)

ひょっとしたら宮崎県は、地方で特許や意匠の出願数を増加させたモデル県になり得るかもしれません。

とはいえ、全国平均には、まだまだ及ばない数字です。県内の知財関係者の皆様と、一緒に、さらなる知財の普及を目指して、頑張っていこうと思います。